生きていくこと

答えは分かっていてもなぜそうなのかをちゃんと説明できないものって結構ある。

ジョージ・R・R・マーティン「フィーヴァードリーム」。

フィーヴァードリーム〈上〉 (創元ノヴェルズ)

フィーヴァードリーム〈上〉 (創元ノヴェルズ)

異色の吸血鬼小説であり、熱い友情の物語でもある。
人間を「家畜」と呼び、その血肉を糧とする一族の長ジュリアンが人間であるマーシュ船長に言う。

人間を殺すのがなぜいけないのか。
お前達だって牛や豚を殺して食っているじゃないか。

思わず、うぐぐぐっとなるマーシュ船長。うーん、船長でなくとも答えに詰まる。これが吸血鬼でなく、幼い子供から同じことを聞かれたとしてもうまく説明するのはちょっと難しいような気がする。

ところでこのマーシュ船長、大食漢のでぶっちょで顔は醜いいぼだらけ、気に入らないことがあるとすぐかっとなって大声で怒鳴り散らすという実際に身近にいたらかなりうざいと思うおっさんなのだが、読み進むうちに私は彼が大好きになってしまった。
本当に大事なことをちゃんと自分でわかってる人間てミリョクテキ。つまりそういうことなんだろうと思う。



ところで、「MOTHER3」のCMに柴咲コウが出てて、というか、あ柴咲コウねと思って見てたら「MOTHER3」のCMでちょっとなんだかえー、と思いました。