人間は忘れる生き物である。よかった。

飲み会などでやる他愛のない勝負の罰ゲームは、
その目的と性格が大きく二つに分かれる。
男女のコミニュケーションを盛り上げるものと
とにかく笑いを取るためのものだ。
前者は、まあコンパの王様ゲームの類であるが、
後者はさらに次の2種類に分かれる。

①仮装・化粧等恥ずかしい格好をする
②過去の恥ずかしい話をする

①については予めある程度の準備は必要だが
別段難しくもないし、本人もかえって喜んでたり
罰だかなんだかわからないこともあったりして、
比較的受け入れられやすい罰ゲームだろう。
但しこれの発展系としてその仮装のままコンビニへ行って
コンドーム買って来る、なんていうのもあるので
油断は禁物だ。基本的に酔っ払いには「何でもあり」
だということを忘れてはならない。

問題は②だ。
恥ずかしい話というのはなかなか難しい。
まず、この場合の恥ずかしい話というのは
「本人は恥ずかしいけれど他人が聞くと笑える話」
でなければならない。
あまりの恥ずかしさに一同真っ赤になってうつむいてしまっては
よろしくないのである。
逆に、
「彼がぁ、人前でぇ、いきなりキスしたんですぅ、キャ」などというような
それのどこが恥ずかしい話だってんだよいや確かにそんなお前らは
恥ずかしい人間だけど話自体は恥ずかしくもなんともねえじゃん
カマトトぶってんじゃねえよケっという話もいけません。
本人は自分の好感度を保つために恥ずかしさのレベルを下げたつもりでしょうが
かえって皆がヒイていることに気づきましょう。

えーと、なんで長々こんな話をしてるかっていうと
恥ずかしい話なんていうのは、普段は記憶の奥深くにしまいこんで
なるべく思い出さないように触れないようにしているもので
それがふとした拍子にぽっかりと浮かび上がってきた日にはもう
身悶えしてじたばたしてがああああーっと叫んでしまいたくなるもので
そして大抵の場合、その当時の自分はひどく真面目で真剣なので、
それだからこそ恥ずかしいのである、というようなことを
甘酸っぱい思い出と共にこの本が思い起こさせてくれたからである。

夜のピクニック (新潮文庫)

夜のピクニック (新潮文庫)

この歩行祭という行事、私の中で
BOOMの「風になりたい」のカラオケ画面で本人が出てるパレード(?)と
共に、「実際にあれば参加したいイベント」の一つとなりました。
わかりにくいなあ。